忘年会シーズンでお酒を飲みました—-

本日は、とある団体の忘年会の後、「ん」というお気に入りの居酒屋さんに立ち寄りまして、
尊敬する、山形は酒田の蔵元である、
上喜元さんの亀の尾の純米吟醸酒(=通称「上亀元」)と、あと当蔵の「85%」を飲みました。
上喜元さんのお酒も相変わらず、完成度が高く、たいへん堪能させていただきました。

この「ん」というお店は、当蔵のごく近所にある、すばらしく料理のおいしく、
酒のセレクションもすばらしく、そしてお値段もたいへん良心的なお店です。
場所は、横町付近の五丁目橋から徒歩1分。住所でいうと、中通五丁目ですね。

「ん」の場所

今日も、お客さんがいっぱいいて、カウンターが埋まっていましたが、
かろうじて入ることができました。お忙しいところ、配慮いただきましてマスターには
恐縮です。

いつも思うことは、繁盛しているお店は、日本酒の品揃えが良く、しかも安いですね。
おそらく料理に自信があるからだと思います。
おいしいお酒が、リーズナブルな設定なので、料理がどんどん進みます。

日本酒はたいてい、フツーの飲食店では高い値段をかけられるのが相場なのですが、
こうなると、酒には手がのびにくいわ、食事もなかなか進まないわで、悪循環。

結論。
飲食店は、お酒で利益を得ようとするのは、やめたほうがいいですね。

なぜなら、そのお店が、蔵からタンク一本まるごと酒を買い上げない限りは、
その店にしかないようなお酒なんか、原理的に存在しないわけです。
プレミアものの酒が置いているなら別ですが—–(まあ、仮においていたとしても
一回飲めばもう終わりなのではという気もしますので、継続性はないですね)

だから、お酒だけで、その飲食店が、個性化したりすることはできません。
お酒だけで、他の店と差異化したりすることは難しいのです。

良いお店は、そういう原理がわかっていて、あくまでも料理の品質と、
アイディア、それらから生まれる、その店独特のムードや
コンセプトで、勝負しようとしているように思います。
こうしたコンセプトを、さらに際立たせるものとして、
良質なお酒を欲しているにすぎないのではないかと思います。
そして、食中酒としての日本酒は、
そういう店でこそ威力を発揮するのだと思います。
日本酒は、主役になる必要などなく、いつでもすばらしい料理のひきたて役に
徹するべきなのです。

料理もおいしく、酒もおいしくて、しかも高すぎない良質なお店は、私の知る限り、
秋田市では、この「ん。」のほかに、泉の「酒庵田なか」、
駅前の「町家」、「しののめ」、川反の「jah」、大町一丁目の「はざど」。まだありますが、
こうしたところなどですね。

市外では、能代の「べらぼう」、五城目の「なべ駒」などもすばらしいですね。
これらの店は、秋田に、全国から知人が来たときに、連れて行きたい店です。
このような良い店はもっともっとあるでしょうから、今後発見しましたらご報告したいと思ってます。
また、良い店の情報も、ぜひとも求む!というところです。

このような、料理がすばらしく、それでいて、日本酒もまたおいしく良心的な値段で飲めるような
お店が増えてくれることを、心から願っています。