ちょいと前の話、水曜日の話なのですが、
NEXT5の会合がありまして、県外市販酒を組み込んでの利き酒検討会を
行いました。
これは、造り手の集団である「NEXT5」の設立目的そのものでもあって、
はやくも4回目を数えています。
このたびは、総計20種類。誰もが聞いたことのある有名どころ、幻の酒から
最近人気の酒まで、日本全国の銘酒を、頑張って揃えたラインナップです。
ちゃんとしたブラインド(飲んだ時点では、銘柄名は伏せられていてわからない)
での利き酒判定を行い、結果は——–
白瀑の「山本」が1位!! けっこうぶっちぎりでした。
2位が「鍋島」、「東北泉」と続きましたが、
NEXT5の旗艦商品はいずれも、総得点において、
5位以内に食い込む健闘ぶりでした。
ちなみに、利き酒のときの酒の温度が、22℃~3℃くらいはありましたので、
冷たいときにはわからないオフフレーバーや雑味が、
あからさまにわかってしまうようでした。
市販酒としては、とても厳しいチェックが入ったと思います。
冷たくして飲むならいいけど、常温では甘過ぎる—–というものも、
やたら多かったですね。
実は、こういう酒は、判断がとても難しいです。
「要冷蔵」と書いてあるので、
(特に飲食店では)ほぼ100%、冷蔵庫の中で保管され、
相当冷たい条件(5℃近辺)でお客さんに提供される酒だとすれば、
こういったタイプの、常温では甘ったるくて仕方ない酒質でも、
別に「さほど問題ない」ということになってしまいます。
とはいえ、常温で飲めない酒はどうかとも思うし—–
あまりに冷や向きの酒だと、飲んでいる最中、温度が上がってくると、
だんだん飲めなくなってくることも多いのです。
私は四合瓶を買って、自宅でゆっくり飲むことが多いですが、
冷蔵庫から出した直後はいいけど、時間が経つと、だんだん飲むに耐えなくなってくる酒に
良く出会います。
一方、はじめはやや酸が張って、甘さが乏しく感じられたりするのに、
時間が経つと、だんだん味わい深くなってきたりする酒もあって、
個人的には、こうしたタイプの方が、好みなんです。
(自分はぬる燗でもおいしかったりする酒のほうが好みなので、人一倍
そうかもしれませんね)
ただ、飲食店で飲まれるときは、いつでも一発勝負です。
はじめに口に含んだ時の印象ですべて決まるでしょう。
だから、わかりやすさが全ての、インパクト勝負にならざるをえない場合もあります。
しかも、5℃くらいの冷たさでインパクトを与えられるような酒!!
こうした酒が常温ではどういう呈味性を示すかというと、
想像に難くないところがあります—–。
これはいつも、採点するときに悩むところです。
また、自分が酒の設計をするときにも頭を抱えるポイントなんですね。
さて、今回の収穫ですが、
今回、「やまユ」のように5位には入りはしなかったんですが、
他に出品した「90%精白」のお酒が、まずまずの評価だったので、
私としては、胸を撫で下ろしました。
そう、今年も、そろそろ低精白純米のリリースです。
ぜひともお楽しみに!