NEXT5 に できること

今日は、こういう状況下ではありますが、
秋田県清酒鑑評会の「技術評価会」が開かれました。
春の鑑評会に出品するための酒の、地方版のコンテストの発表会とでもいうものです。

(さて、当蔵の純米酒大吟醸の中では、予想通り、鈴木杜氏の「梨花 Ⅱ」がダントツの成績!!
 もし、全国新酒鑑評会が開催されるのなら<微妙らしいですが>ば、
 いい成績を狙えるでしょう。

 一方、私のは、αもΩも惨憺たる成績—-。
 敗因は何でしょうか? まず、基本が、2本も造ってしまったのがダメな点でした。
 やったこともないこと、実験をやりすぎました。
 
 このブログでも詳細はすでに述べてましたが、
 後から気づいたのですが、市販酒部分のため、圧搾機にかけて搾る必要があったのですが、
 圧搾機のサイズの関係で、分割したもろみを2本とも、まとめて送り込まないと搾る
 ことができず、このため、どうしても2本の上槽時間を近づけなくては、ならなかった。
 このため、どちらもベストタイミングの搾りができなかった。

 その後、それで生じたアンバランスを改善しようと、無闇に高い温度で
 生の熟成をかけたことでしょうか。致命的なミスを二つ行ってしまいましたが、
 今程度の、私の技量では、もはや、どうしようもないことでした。残念。 
 しかし、今年は、相当に勉強になりました。

 ちなみに、古関副杜氏の「オクトパスガーデン」は、けっこういい線行きましたので、
 秋にはいい働きをしてくれることを期待しています!)


まあ、現状況下ですから、それはさておき。
本日、会場では「天の戸」の、森谷杜氏とお話をいたしました。内容は以下—-
 ↓
今は、酒を飲むのはもってのほか、自粛ムードになっている。
おそらく、日本酒などはもっとも飲まれなくなっているのではないか。
とはいえ、日本酒そのものが悪いものではない。
むしろ日本酒は、日本の農作物で造られた貴いものだ。
我々は、日本酒の酒蔵としてできることをしなくてはならない—–。

そうです、
それによって、この窮状の日本に貢献し、ひいては日本酒の文化を守らなければ
と思います。

そこで、その場で一緒に相談していた、我ら NEXT5 のリーダー
「ゆきの美人」の小林さんが、すばらしいことを発案しました。

地酒の卸会社が結束し、酒一本あたり何円か寄付すればいいのではないか?

さすが、我らがリーダー!!
個々の蔵でもできることはすべきですが、地酒業界全体がこうして立ち上がるというになれば、
すごいことですね。
地酒の全卸の経営者の方々、ぜひ、この機会にこうした素晴らしいキャンペーンで
日本酒を通して日本を救っていただきたいと思います。


微力ながら、NEXT5も、できることを探しています。
このたび、我々は、NHKの「ふるさと賞」をいただきました。
これは、地方で活動している団体/個人に贈られる賞です。そして、この賞には、
賞金が10万程度つきますが、まずはこれをまるごと寄付しよう!! という動きになっています。
また、予定している「夏仕込み」についても、
やるのならば、被災地の復興のために—-という気持ちがあります。
些細なことでも、出来る限りの事をしたい、と我々は願っていますし、行動に移すつもりで
います。


ps
昨日の記事は勇み足でした。
本日の新聞に、「秋田県が2万規模の避難民の受け入れを表明した」という記事がありました。
今日、宮城県は、被災者は県外一時移住を検討しているということ。
福島も同様でしょう。
秋田が、ナイスタイミングで受け入れを表明し、東北の同胞に貢献しようとしている
ことは、悦ばしいことですね。