昨日は、NEXT5による技術交流会&利き酒会とがありました。
我々の酒も含めて総勢28種類の利き酒です。
華やかなものもありますし、落ちついた食中酒的なものもあります。
さらには熟成酒も。
同一の尺度では評価しにくいものもありますので、それについては慎重に評価します。
嗜好品なので、個性は尊重しなくてはなりません。
一方で、醸造過程におけるあからさまなミスや、然るべき対処をしていないとか手抜き的なもの、
あるいは過剰なトリートメントなどがあれば、それは大きく評価を下げます。
しかしながら、このたび1~5点法(1のほうが良い)で採点しましたが、
5は、ひとつもありませんでした。つまり相当、品質が高めに揃っていました。
*ちなみに5点法での採点の基準は、
1=最良、2=良、3=普通、4=やや難、5=難あり
です。明らかなミス、欠点があれば、4~5の評価になります。
結局、今回の最高得点は、「醸し人九平次 純米吟醸 雄町」でした。
ちなみに、この酒は、私が日本酒を飲み始めてすぐにハマったものです。
いまだにしょっちゅう飲んでますが、「九平次」はこの雄町純吟が
なんといっても別格に良いように思いますね。
味わいは、数年前よりはかなり軽快になっているよう(昨年産の米質も影響していますが)。
より広く万人(といっても若者)に向けられた味わいに進化しているということでしょうか。
酒そのものからも、試行錯誤の段階はとうに過ぎ、今や造り手が相当高いところにいることを
示唆するような、余裕が感じられます。
二位は、「雨後の月」特別純米。
こちらは、以前から、私のブログで推薦させていただいていた、アルコール度の低い(13度)
特別純米です。この酒についてはすでに記載したので書きませんが、相変わらず、良い評価でした。
これも、造り手のかなりの高度なセンスがほとばしる、余裕の快作といえるでしょう。
ちなみにNEXT5の酒は、発売前のもの、あるいは、あえて出来が不安なもの、
辛辣に評価してもらいたいものなどを持ち寄ります。
利き酒を通して酒の欠点を知るだけでなく、
評価/知名度の高い全国の酒に混ぜて評価することで自分の酒の相対的な位置を把握したり、
その製品の市場での競争力を見るためにたいへん有効な機会です。
ところで、今回は、早くも3位くらいから、NEXT5銘柄も続々、上位に入ってきており、
良い戦いをしたと思います。秋発売の酒が待ち遠しいですね。
そして、利き酒後は、懇親会というか酒質の討論会、製法についての意見交換会です。
評価の高かった酒を持ち込んで、食べながら飲みます。
こうして、最後に「飲用特性」を調べてみると、案外、新たな発見があります。
ああだこうだいいながら、みんな最後には相当酔っぱらって、夜は更けたのでした—-