最高のタイアップ相手

蔵元駄文-オールザットジャズ

出張中も、いろいろとお酒を勉強させていただきましたが、
今回、中でも良かったのは、「栗駒山」特別純米だったでしょうか—-。いつも通りの
パーフェクトなバランスの食中酒でしたね。四谷の日本酒バー、
オールザットジャズさまでいただきました。
そういえば、岡山の三光正宗さまの「克正」の山廃生原酒も、堂々たる出来でした。
「而今」の純米吟醸山田錦も、また飲んでしまいました。秋田に帰ってから飲んだ
「東洋美人」のひやおろしも、驚くほどの出来でした。
実に、まさに最近、とんでもない酒がどんどん出ているなという感じで、
今現在、日本酒のおいしさが格段に向上していること、
またこうした日本酒があることを知らない人は、
大変な損をしているような気がいたしますが、余計なお世話でしょうか?

まあ、業界も啓蒙はしているんですが、そう簡単にうまくいかないですよね。

数年前、日本酒業界は、元プロ野球選手の新庄さんを使って、日本酒をもうちょっと売ろうという
ことで、「調味料として日本酒を使いましょう」というキャンペーンを行いました。
しかし失敗とは言えないまでも、成功とも言えないようでした—-

写真は下記ページから拝借。
http://www.i-com.co.jp/casestudy/detail/020/index.html

$蔵元駄文-新庄

なぜ大成功とはいかなかったのか?
新庄さんがミスマッチだったのか?
さて、この広告会社さまの本キャンペーンの趣旨がHPに書いておりました。
それによると—-

今回のキャンペーンでは、日本酒の日用必需品としての有用性を啓蒙することにより、「日本酒を飲む」だけでなく「日本酒を使う」ことの価値を社会に広く伝えていくことで、全国のほぼすべての家庭に改めて日本酒を取り込ませ、日本酒消費を増加・活性化させていくことを目標としていたことから、私たちはキャンペーン名を「日本酒を、すべての家庭に」キャンペーンと命名しました。

とあります。「日本酒消費を伸ばすために、日用必需品の価値を訴える」というのですが、
私としては、もしかして別の、いやむしろ反対の考えもあるのではないかな、と思います。
例えば、日本酒が売れなくなったというか、その価値を大きく失ってしまったのは、
大多数の日本酒が、まさに必要以上にコモディティ化(日用品化、均一化)したからだ、とか。

焼酎は、日用品から、部分的に(本格焼酎として)脱却することでブランドを再構築し、
見直された側面もあるようですね。日本酒とは、価値が完璧に逆転してしまいました。
価格競争が起きないように、大手メーカーが配慮したという点も、
焼酎業界の素晴らしいところと思います。

一方の日本酒ですが、
上記のような「日本酒の日用必需品としての有用性」や、ましてや「日本酒を料理酒として使って
もらって需要を掘り起こす」ということが、現在いかに価値ある日本酒を造るべきか悩んでいる
NB以外の中小(99%を占める)の酒蔵にとって、なにほどの意味を持つか、
やや不明なところがあるかもしれません。
そして、キャンペーン的には成功と言えるか微妙だったようですから、一般大衆的相手にも、
なにほどかの影響力を与える事は難しかったのかもしれませんね。残念ながら—–

まあ、それはさておいて、結論として
新庄に責任はない、ということでした(あたりまえか)。
しかし、配役については、もっと面白い事ができたし、今後もできるかもしれません!
どうせなら、もっとぶっ飛んだ奇抜なキャラで攻めることもできます。

GUCCIなんて、ジョジョですよ! ジャンプの漫画の「ジョジョの奇妙な冒険」です! (個人的には1部と3部が好きですね)

蔵元駄文-ジョジョ

新宿のGUCCIの、一階ショーウィンドウと三階のギャラリーでは、以下のような
催しが行われております。(荒木飛呂彦氏のHPから転載)



9月17日(土)にリニューアルオープンするグッチ新宿で
『岸辺露伴 グッチへ行く』の原画展
“GUCCI×HIROHIKO ARAKI×SPUR「岸辺露伴 新宿へ行く」展”を開催!!

8月23日発売の「SPUR」10月号にて、その詳細が明らかに―――



ブランド創設90周年を記念し、
その歴史と伝統を体現する空間に生まれ変わるグッチ新宿。
その3階で、荒木先生が描いたファッションイラスト原画と、
そこに描かれたグッチ最新コレクションを同時に展示します!


□展示内容
 ●荒木先生が描き下ろした「SPUR」10月号表紙などの
  ファッションイラスト原画6点

 ●6点の原画内に描かれたグッチ2011-2012秋冬コレクションの
  服、バッグ、スニーカーなど

 ●等身大 岸辺露伴フィギュア

 ●『岸辺露伴 グッチへ行く』のストーリーを追って見られる
  全16ページ分の複製原画
  (※展示内容は変更される可能性があります)


□会期
 2011年9月17日(土)~10月6日(木)
 11時~20時
 (※入場制限を行う場合があります)


□会場
 グッチ新宿(東京都新宿区新宿3-26-11 新宿高野ビル)




蔵元駄文-ジョジョ2

たまたま見かけたんで行って参りました。
かなり人がおりまして、たぶんハイファッションには興味ないような方まで、
肩身狭くGUCCIの高価な服飾が並ぶ各階を通り抜けて、
三階のギャラリーまで駆けつけておりました。

でも、これでそういう人もGUCCIに興味を持つ可能性もあるし、その逆にハイファッションが
好きな方も、アーティスティックな漫画に興味を持つかもしれない。
たいへんに良いことです。

思えば、GUCCIは、こういうケがあって、なかなか実験的なイメージ戦略を行うことが
あるようです。
変態的英国人前衛映像家 クリス・カニンガム に
香水フローラのPVを造らせたり(彼は日産やプレステのCMも造ってます)

http://www.youtube.com/watch?v=v3KXWUvvjo8

同じく香水グッチのCMを、あろうことかデビット・リンチに造らせたり。

http://www.youtube.com/watch?v=c2QFZ-Njmjo&NR=1

荒木飛呂彦をフューチュアするという企画も、(この企画は日本独自でしょうけど)
上記のような流れでは、別に驚くに値しないことであって、このブランドの
風化を免れようとするエッジなセンスが伺われてたいへん面白いところです。

以前、GUCCIは創業家の内輪もめ&拡大路線が大失敗してリアルにぶっつぶれかけたことが
ありました。ところが、トム・フォードという天才デザイナーがあらわれて見事会社が
再建したという有名な逸話がございます。
(さっきの日本酒が日用品化した話と同じで、かつてグッチは、
安っぽい製品造って、世界中にライセンスをばらまきまくるなど、
安易な商売をして売れなくなってしまったのですが、これは当たり前だということですよね)

とはいえ、デザイナー一人の力で、世界のグッチ熱は再燃。
この頃は、同様に伸び悩んでいたビッグメゾンらも追随し、デザイナー獲得熱が一層盛んとなり
ました。クリスチャン・ディオールが最も徹底的だったような気がします。
ジバンシィにいたジョン・ガリアーノという狂気あふれるスーパーデザイナーを雇用、
次いでディオール・オムという男性ラインには、今も絶大な人気を誇る超カリスマデザイナー、
エディ・スリマンを擁すなど、まさにジャンプの黄金期にも似た布陣が展開されたのでした。

なんだか、杜氏の獲得合戦とか移籍の話題みたいで燃えますね~~。
「え、『常きげん』さんに農口杜氏が!!」みたいな。

それはさておき、
新庄さんもいいけど、日本酒業界も次のキャンペーンはもっと奇抜に、
イメージキャラクターはジョジョとかいかがでしょうかね。無論、ディオを登場させたいです。
他はなにかあるかなあ—–、ワンピースは子供のファンが多いからきっとまずいなあ、
バキとかどうですか? ダメか。