第一回 全国銘酒を利き酒して飲もう会

蔵元駄文-銘酒会1

昨日は、秋田市泉の「やすまる」さんにて、「第一回銘酒を利き酒して飲もう会」を開催しました。
30名ほどにお集まりいただき、わいわいやらさせてもらいました。
製造部でいろいろと集めた全国の酒を、テイスティングしてもらい、感想をいただいて、
あとは飲み会というこの企画ですが、楽しんでもらえたようで嬉しいことでした。

「雪の美人」の小林夫妻も、お酒をもって、駆けつけてくれました。
いただいたのは、「雪の美人」純米大吟醸&活性にごりというレアな逸品。

さらには、
お近くの「えびな酒店」さんが、8年貯蔵の「佐藤卯兵衛」と、「亜麻猫」のレアな出荷前サンプル
を持ってきてくれました。
「卯兵衛」は崩れておらず、コクと深みが増しており、素晴らしい出来でした。
えびなさの管理が良いのでしょうが、驚きました。「亜麻猫」も、クリアで旨かった。

蔵元駄文-銘酒会2

まだ集計していませんが、人気が高かったのは、
「王碌」(島根)と「鶴齢」(新潟)が双璧でしょうか。
 どちらも、一口目から明らかに他と違う個性があり、相当な評価を得られていました。

「王碌」は酸と甘みがどちらも相当高めに設定されていまして、
いきなりのインパクトで驚きを誘っていました。
これは、相当に計算され尽くした設計を持つ、現代的な味わいです。
「九平次」「而今」など、こうした設計の酒は他にもありましたが、
中でも一番インパクトがあり、かつ、キレイさで飛び抜けていたので、これが人気だったようです。

「鶴齢」はコクと深みが衝撃的。「山田錦の良い酒とは、こういうものです」と
言わんばかりの酒です。もちろん、そのボリュームについていけない人もいるので
賛否は分かれますが、日本酒しか持ち得ぬ味わいを突きつけてくるという点で、
まずは尊敬すべき酒です。
「なんか、ダシが入ってるみたい」と、女性利き酒師の一人が言っていたのが印象的でした。

ともあれ、実際、酒の減り具合を見ると、
「雪の美人」、白瀑の「山本」、「一白水成」などの秋田の酒は、飲みやすくキレイなので
あっという間になくなっているみたいでした。
また、「鍋島」(佐賀)、「喜久酔」(静岡)、「龍力」(兵庫)、「東洋美人」(山口)
なども健闘。

ちなみに、私は「鶴齢」に打たれました。
おいしく、勉強になる会でした。また開催したいと思います。